「政務活動費の領収書をネット公開する請願」またも自民党県議団の提案で前代未聞の5度目の採決見送り  

 10月5日の議会運営委員会で、「政務活動費の支出が分かる領収書のインターネット公開を求める請願」が自民党県議団の提案で前代未聞の5回目の採決を先送りにされた。
 この請願は、昨年、埼玉県議会の「自民党県議団」に当時在籍していた議員が、領収書の偽造などで政務活動費を不正に利用していたことを認め、辞職をしたことに端を発しており事件発生から既に1年以上が経過しているが、請願の採決が先送りにされたままだ。

 同請願は、政務活動費の支出が分かる領収書をインターネットで公開することで、これまで県庁まで行かなければ見る事ができない領収書をいつでも誰でも見られるように利便性を高め、政務活動費の支出に関する透明性を向上させるのが狙い。

 昨年、当時自民党県議団に所属していた県議が政務活動費の領収書を偽造していたことに端を発し、同請願が提出されていた。
 県議会では、無所属県民会議(石川所属会派)所属の議員全員が紹介議員となり、審査では無所属県民会議(石川)が説明などした。
 説明後には、これまで通り自民党から賛成も反対も図らずに採決をしない「継続審査」の申し出があり、「継続審査」とするかどうかの採決が行われ、自民党と改革の2会派で「継続審査」が決定した。

 前代未聞の5回目の「継続審査」を求めた自民党県議団は、その理由について係争中の案件があるからと簡単に述べた。
 しかしながら、現在、係争中のものは実際には政務活動費の透明性や公開について争われているものではない。

 請願では、既に公開になっているこの領収書について、透明性と利便性を高めるためにインターネットで公開することを求めているが、自民党県議団などは採決を避けている。

 来年4月には県議会も改選を控えており、仮に請願が次回会議で採択されたとしても実際の公開は、選挙後になる。
 一部には、こうした状況を見通しての動きではないのかとの意見もある。

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