就学援助の手紙、直接、保護者のもとへ |
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久喜市教育委員会から就学援助制度を利用する保護者などに送るすべての通知や文書が、直接、保護者などに郵送されることとなった。今年7月から実施する。6月7日の石川の一般質問に答えた。
就学援助制度は、経済的な理由で学用品や修学旅行費用、給食費などの支払いが困難な公立小中学校に通う児童・生徒の保護者などに対して、公費でその一部を援助する制度。学校教育法第19条「経済的理由によって、就学困難と認められる学齢児童又は学齢生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない。」が根拠となり、市町村が実施し、事務手続きの手順や方法はそれぞれの市町村教育委員会が定めている。 多くの市町村では、この手続きのための申請が認められた場合、援助をしている内容や金額などが分かる保護者宛て通知などの文書が、発行元の教育委員会から学校を通じて児童・生徒に配布され保護者などに届けられるため、問題点が指摘されていた。 |
< ちょい一言 >
この問題については、私は合併前の久喜市議会決算特別委員会で厳しく取り上げていた。
就学援助制度が始まって数十年が経っているが、これまでも問題が指摘されていた。問題点の一つとして、審査の際に申請者以外からの情報を求めることから、申請者の家庭の事情などが第三者に知られ精神的な負担増になっていた点なども指摘されていたが、これらは法令の見直しで少なくなってきていた。
一方、学校から子供を通じて保護者などに文書を届けていることについても問題点が指摘されていた。例えば、就学援助の文書を先生から受け取った子供が、他の子供がもらわない手紙を受け取ったので、友人から見せてほしいと懇願されて友人らで回し読みをした事例もあった。また、文書を手渡すために職員室に子供が呼ばれたことから、後に友人らに説明を求められた事例もあった。さらに、援助を受けていることが、高学年の子供に知れ、親子関係に支障を来しているという事例もあった。これらの例は、久喜市内でも見られた。
子供が多感な時期に、子供が受ける心的影響については最大限に配慮をしなければならない。7月からは改善されるが、その後の状況を見ていきたい。