この請願は、政務活動費の支出が分かる領収書をインターネット上で公開し、県民の利便性と政務活動費の透明性を図るのが目的で出された。
一昨年の夏、当時、自民党県議団に所属していた県議が嘘の領収書で政務活動費約1200万円をだましとっていた疑いで、議員辞職をしたことに端を発して市民から提案されていた。
今日の午後開催した議会運営委員会においても自民党県議団から「係争中であるので、継続審査」にしたいと審査と採決をしない継続審査の動議が提出され、これに自民党県議団だけが単独で賛成したが多数で継続審査が決まった。一昨年9月に提案されたこの請願は、前代未聞の7回目の先送りになった。
3月15日に2月定例会が閉会した後、同月29日までの間に臨時議会が開かれ審査されなければ、今年4月に埼玉県議会は改選があるため自然消滅となる。この間に臨時議会開催は開催されない見通しであることから、実質的には廃案となった。
なお、自民党県議団が「係争中」と継続審査の理由にあげた裁判は、昨年7月に県内の方が「埼玉県議会政務活動費違法支出及び費用弁償詐取事件」として、4人の自民党県議団所属県議の政務活動費の支出に対するものである。
(ちょい一言)
まったく呆れた話である。
請願は、国民に付された権利でもある。この請願を筋違いな理由で、審査も採決も先送りにする「継続審査」を7回連続で行ったことは許しがたい。
今回は、審査・採決を求める私の提案に対して、これまでの「立憲・国民・無所属の会」「共産党」に加えて「改革」も賛成して頂いた。今回も継続審査となれば、廃案になることが分かっていたので県民への責任として賛同して頂いたものと理解している。
一方、審査も採決も一切しないで先送りする継続審査とすることには、自民党県議団だけが単独で賛成し多数で可決した。
採決をすれば、政務活動費のインターネット公開・透明性の向上に「賛成」か「反対」がはっきるする。これに消極的な姿勢ととられない為に、継続審査・廃案の流れにしたと思われても仕方がないのではないか。