12月17日、今日午後に開催した埼玉県議会議会運営委員会で、「政務活動費の領収書をインターネットで公開することを求める請願」が、前回に続き自民党県議団からの提案で採決を見送る「継続審査」に決まった。
「継続審査」とする動議(提案)に対する採決の結果、これまでは他に賛成する会派があったが今回は自民党県議団の単独で可決した。
同請願は、政務活動費の支出が分かる領収書をインターネットで公開することで、これまで県庁まで行かなければ見る事ができない領収書をいつでも誰でも見られるように利便性を高め、政務活動費の支出に関する透明性を向上させるのが狙い。
昨年、当時自民党県議団に所属していた県議が政務活動費の領収書を偽造していたことに端を発し、同請願が提出されていた。同請願には、無所属県民会議(石川所属会派)の議員が連署して紹介議員となり石川(私)が議会運営委員会で説明などをしていた。
この日の審査では、無所属県民会議の石川より自民党県議からこれまでと同様に「継続審査」の動議が提出されたことについて、これまで係争中を理由に継続していた、当時の2会派の裁判は10月に最高裁が上告を棄却し原告敗訴で終わったはずだと確認した。
これに対し、自民党県議団からは政務活動費の支出について新たに4件の地裁への訴えがあったことを明らかにした上で、係争中のために「継続審査」とする動議が提案され、自民党県議団単独で可決し採決の見送りが決定した。
採決先送りの理由となった政務活動費の支出をめぐる訴えは、自民党県議団所属の4人の議員に関するものだった。
(ちょい一言)
今回は、自民党県議団所属の県議が係争中との理由で採決が見送りになった。
調べてみると、この訴えは「埼玉県議会政務活動費違法支出及び費用弁償詐取事件」として今年7月2日に、埼玉県内の方が訴えたものだった。
内容は、政務活動費を会派に対して交付している知事に対して、4人の自民党県議団所属県議の政務活動費の支出に違法、不適切な公金支出が見受けられるので、自民党県議団に返還を求めよというものである。
今回の採決見送りは、昨年から続き実に6回目となる。
請願は、政務活動費の公開方法の選択肢を広める内容で、係争中となっている政務活動費の使い方には関わりがない。
今回の請願の発端となった、1200万円にのぼる政務活動費の不正受給を行った疑いの自民党県議団所属の元県議も書類送検されているが、まだ捜査中でもある。
いつまで先送りが続くのか。