9月30日の一般質問で埼玉県がスケートボードパーク設置の方向性を表明した。また、久喜菖蒲公園の一部をスケートボードエリアとする検討を進めることも表明された。石川ただよし(私)の質問に答えた。
これまで平成28年2月定例会、平成29年6月定例会にも同様の質問をしていたが、平成29年の答弁で「県民ニーズやオリンピックに向けた機運の高まりなど、社会情勢の変化に応じた検討が必要」としていた。
今回は、東京オリンピックでの日本人選手の活躍などを取り上げ、「今ほど機運が盛り上がっている時はない。」と設置について県の姿勢を質した。
これに対し県は「新たな施設への要望は増えており、機運が高まっていることが確認できた。」「騒音など近隣への影響を踏まえ、公園周辺の地域の御意見を確認しながら、周辺施設との地域的なバランスなどを踏まえ、整備をするならばどの公園が適当か可能性を探っていく。」(都市整備部長)と答えた。
さらに、再質問で「積極的に整備前提で検討していくということを確認してよいか。」と質したところ「可能性のある場所は現在、スケートボードの利用可能な公園が中心になると考えている。その上で、来場者の安全確保などについて施設管理者と協議し具体的な整備場所を検討したい。その後に、スケートボートパークの整備に向け、公園近隣のショップなどスケートボード関係者、近隣自治会、地元市町などと調整するプロセスを考えている。」(都市整備部長)と答え、今後は具体的に場所の選考を進めて行く考えを示した。
久喜菖蒲公園にスケートボード利用エリアの設置も
一方、現在の県立公園の中にスケートボートが利用できるエリアを設けることを求めた質問に対しては、「スケートボード利用者の意識を高め、周囲の理解を得るためには、施設管理者と利用者側双方が協力し合うことが必要である。まずは、公園利用者や近隣住民に御理解いただける運営方法についてスポーツ団体などと協議をする。その上で、具体的な専用エリアの設定について検討する。」と答えた。
さらに「9月24日には県内スケートボード愛好者団体が具体的な公園について要望をしている。団体も協議に前向きである。これらの公園が対象となるか。」と質したところ、「専用エリア設定の検討に当たっては、現在、こちらにつきましてもスケートボードが利用できる公園が中心になると思う。そうした公園については、公園の安全な利用への配慮など運営方法の協議が整えば設置の可能性があるので、競技する団体の皆様等と調整をしていきたいと考えている。」と答えた。
9月24日の県知事への要望では、同団体は具体的に「久喜菖蒲公園」を掲げて要望していることから、「久喜菖蒲公園」にスケートボードエリア設置の検討を進めて行くことが見込まれている。
<ちょい一言>
やっと県の方向性も見い出せてきた。東京オリンピックの日本人選手の活躍や愛好者数の増加が背景にある。他自治体でもスケートボードパークの設置が進み、中にはまちおこしの一環として進めている自治体もある。通行人などがいる場所でスケートボードを利用する人もおり、対策としてもスケートボードパーク設置の声も聞かれていた。
一方で、スケートボード利用時の音や音響などマナーの点を心配する声があることも事実だ。この件に関しては、愛好者団体が運用や一部の管理、利用方法などについて協力することで、問題なく利用が続いている施設もある。こうした例を参考に、問題点を抽出して乗り越えながら進めてもらいたい。