埼玉県の「要綱」等の公開始まる 

埼玉県が行う手続き方法や手順を定めたり、条例の細部を定める「要綱」等の積極公開が始まった。

昨年9月定例会の一般質問で石川が取り上げたもので、指摘を受けて前向きに進めるとの答弁が示されていた。質問後、積極公開に向けて昨年秋から準備を開始して今年3月から順次公開を始めた。

「要綱」や「規則」は、県民や事業者から県に対して申請などがあった場合に、県がどのような基準に基づいてどのように手続きを進めていくかを細かく定めたもの。他に条例で県民や事業者の権利・義務に関することを定めた上で、手順や細かい手続きを定めるなどしたもの。

「条例」は議会での議決が必要であるのに対して、「要綱」や「規則」は県などの行政機関が定めるもので議会の議決は必要ない。

全国的には、条例や規則は住民等の権利・義務に関わることからwebなどによって公開するところが多く、自治体によっては条例や規則・規程の他に要綱も公開が進められていた。

埼玉県には、昨年9月17日時点の集計で2,470の要綱があるが、この時点で県HP検索システムなどで公開していたのは「県民スポーツの日を定める要綱」や「彩の国教育の日を定める要綱」など数例しかなかった。

昨年9月定例会の一般質問では要綱等は行政内部の手続きや手順、基準などを定めるものであっても、公開することでその手続きの公平・公正性を担保するとともに、関係者の利便性も高めるものであり積極的に公開する姿勢が求められると指摘していた。

埼玉県要綱集へのリンク

<ちょい一言>

県のweb検索システムは仕様の関係もあり段階的に公開対象を広げていくが、県HP等では順次公開が進められている。

市町村ではあたり前のように公開していたものだが、埼玉県では”資料請求”しなければ見られないものも少なくなかった。私もこれまで、活動の資料として担当課に「要綱」を求めたところ「普通は公開しませんが、お求めなのであれば上司と検討して回答します。」と回答された経験がある。

県情報公開制度により、要綱などは始めから何人にも公開される文書になっているにも関わらずである。この時には、県情報公開制度に関する理解が足りないこと自体に疑問を感じたものであるが、そもそも県側の一部には積極的に「公開しなくて良い」ものと定着している感もあった。

その後の調べで実際にweb検索でも積極的な公開対象になっていなかったことが分かった。

「要綱」等のより積極的な公開が広がることを期待している。

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