東京理科大学経営学部久喜キャンパスが久喜市内から移転・撤退の意思を表明 

 

東京理科大学経営学部久喜キャンパスが久喜市内から移転・撤退の意思を表明
6月18日の市議会全員協議会での市の説明によると、6月17日に同大学理事長が久喜市を訪ね、平成28年3月に経営学部を久喜キャンパスから全面撤退する旨を常務理事会で決定し、要望書を持参したという。
これに対し市長は同協議会で「平成24年6月13日の東京理科大学理事会において決定された「2年生以上を神楽坂キャンパスへ移転し、1年生のみを久喜キャンパスに残す。」という提案を遺憾に思いつつも受け入れた訳でございましたが、しかし、その約束さえ一方的に破棄した、このたびの東京理科大学として全面撤退という機関決定は、誠に遺憾であり、裏切られた思いであります。そうしたことから、常務理事会の決定に対して抗議するとともに、持参された要望書は受け取らず、同大学理事長に持ち帰っていただきました。今後も、今回の決定に対し、強く白紙撤回を求めてまいりたいと考えております。」と説明した。市の説明では、現在の理事長が就任した一昨年12月以来、本人が4回ほど市を訪問し大学の現状と将来構想が決定していないことなどの報告をしていたという。
そして、今年4月28日に同大学理事長が市を訪れ、「1年生を久喜キャンパスに残すことは、教育上および学校経営の観点から大変厳しいものと考えている。」と発言、さらに同キャンパスを流通系施設として活用できないかとの打診があったという。これに対して市長は「1年生だけを残すとの大学側の一方的決定をやむなく受け入れ、協議をしてきた中で、そのことさえも反故にされるような提案は到底受け入れることはできない。」と申し入れていたという。
市は、今後、早急に東京理科大学に正式に抗議し白紙撤回を求めるという。

<ちょい一言>

初めて市に、東京理科大学から経営学部久喜キャンパス移転の話が持ち込まれたのは平成23年7月だ。それ以降、市は全面移転に反対し協議を続けてきていた。また、市議会でもこの問題は、たびたび取り上げられていた。
市の説明では、6月17日に同大学理事長が市を訪ね常務委員会で全面撤退が決定したことを告げたという。
しかしながら、同大学の2014年から2020年までの「6カ年計画」では、既に経営学部を28年度に神楽坂キャンパスに移転する前提が記載されていることに加え、今年5月には、同大学HPで経営学部に1学科を新設し入学定員を現在の240人から480人に変更すると発表されている。このことから、同大学としては、既に移転を既成事実として事業を進めていて、実際には、後は“久喜キャンパスの跡地をどのように活用するか”という段階なのだろう。
今後は、市、議会も久喜キャンパスの有効活用と東京理科大学の決定への対応を早急に協議する必要がある。
6月20には、早速、この問題に対応するための市議会代表者会議の招集があった。

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