埼玉県・国土交通省によると、今日午前10時30分、さいたま新都心で荒川水系渇水調整協議会を開催し、明日の7月21日(金)午前9時から荒川水系は20%の取水制限を開始することが決まった。
今年1月から6月の合計降水量は、昭和40年の観測開始以降で4番目に少なく平年の60%程度になっているという。さらに、農業用水や都市用水の水利用に必要な水量をダムから放流したところ、荒川水系の「二瀬ダム」「滝沢ダム」「浦山ダム」「荒川貯水池」の4ダムの合計の貯水率は60%(7月19日0時現)に落ち込んでいるという。
平成22年以降に4つのダムになった荒川水系4ダム同日貯水量は、過去最低という。
同協議会では、今年7月5日から取水制限をしても状況が好転せず、さらに気象庁発表の気象情報では向こう1か月の降水量が平年並みであること、水需要が続くことなどを総合的に判断し20%の取水制限を決定したという。
これを受け、埼玉県では市町が必要とする水量に対して、平均約3%の送水制限(埼玉県から実際に、水道を各家庭などに給水する市町)を行うこととなった。今回の送水制限により減量となる水量については、各市町が地下水等で補うため住民生活への影響は無い見通しとなっている。
同協議会では、今後の降雨により河川の流量が増加するなどの状況に応じて、一時的に取水制限を緩和するという。また逆にダム群の貯水量の減少が続く場合にも取水制限率の引上げについて協議を行うという。